角坊別院が語るもの

角坊別院本堂
角坊別院元本堂(現在の本堂が建てられる前の本堂です 現在は特に使われていない)
元本堂内の様子 親鸞聖人の木像が安置されている
 今、大谷派では全国に52の別院が混在しているが、力のある別院や経済的に困窮を究めた別院などさまざまである。赤羽別院は後者の方である。来月、本山の報恩講団参の折に西本願寺の別院、「角坊別院」に立ち寄る予定をしているために下見にいってきた。
 本願寺派では親鸞聖人がご往生されたとされる地に本堂を建てたものが角坊別院であった。本願寺派第20代広如上人のときに建立。
 本願寺派としては重要な位置にある角坊別院であるが、2008年11月17日より、本願寺派飛地境内地となり、本山直轄の別院となった。これは、別院護持ということが別院独自では成しえないための方策と考えられます。疲弊している別院は大谷派だけでなく、超宗派で起こっていることのようです。
写真に掲載の本堂は今年11月には取り壊され、「元本堂」も順次取り壊されて、まったく違った装いの建物となるようです。「角坊」という名は残っても、歴史を垣間見ることのできないものに変わってしまうそうです。本山直轄だからできる建て替え工事であろうが、少し寂しい気持ちになったのは私だけだろうか。